ずっと欲しかった和服地の本をやっと手に入れました。
厚紙のカバー付き。
なんだかゴージャス。
マニアックな本も地道に待ってると手に入れるチャンスが巡ってくるみたい。同じ本をオークションでも何度か見かけたけど、高値の出品を何度か見送ってやっと予算(1000円以内)の物がみつかりました。
ちなみに発行当時(昭和44年)の定価は1500円+送料140円。送料が書いてあるって事は一般的な書店販売ではなく通信販売だったのかな??
内容は、前半が着物や帯の生地の解説(生産地とかも含めて色々)、後半は生地の実物ページ。印刷は白黒ですが最初の方にカラー写真も少しありました。
お蝶夫人ちっくな縦ロールの美人さん(「全日本着物の女王」との紹介有り)。妙にゴージャスな最近の振り袖よりこういう方が断然ステキだと思うんですよね。(「全日本着物の女王」が着てる位だからいい着物なのは当然かな)
ヘアメイクにも時代を感じますw(でもこういうの結構好き)。このページの着物って上前がかなり浅いような…特に右のお姉さん。一瞬衽なしの着物に見えるけど、よく見たら衽はちゃんとあるんですよね。ちょっとはだけやすいような気がするけど、ガサツな動き方をしなければ大丈夫なのかな。。。
スペースエイジな公衆電話(の囲い)にマッチしたクリアな色の着物。こういう感じも好き。左のお姉さんは黄色い着物の柄と黒い帯の柄がなにげに一緒!オシャレ。
私のウール着物の大半はこの時代のものではないかと。どちらも可愛くて好きな路線だけど、右の柔らかい色合いがとってもステキ。あと、個人的には普段着にはこの位の裄で十分だと思ってます。(動きやすいし)
この帯のラフさ加減がいい感じ。この帯の結び方ってどうなってるんだろ。(垂れはお太鼓っぽい部分の下じゃなく、羽根になってるような?)衣紋が詰め気味なのにとっても女らしいのはお姉さん自身のオーラなのかな。
で、肝心の生地の実物ページはこんな感じ。
コレって完全に手作業ですよね。お仕事とはいえ生地を1枚1枚貼り付けてくれたんだなぁって思うと頭が下がる感じです。
昔の着物って当然タグもないから、素人の自分にはいまいち素材がわからないものが多いんですよね(商標付きの余り生地が一緒になってる事もたまにはある)。
なので手触りや光沢を実物で確かめられるのはありがたいです。ちゃんとした呉服屋さんでいろんな実物を見たりお話を聞いたり出来れば一番いいと思うけど、そんな機会は訪れそうもないし。
古い本なので経年劣化(かすかに黄変)していたり糊が効いてるっぽい生地もあります。でも、どんなに綺麗な印刷も実物から得られる情報には敵わないのではないかと。私にちゃんと見分ける力はないけど、ひとつひとつ見たり触れたりして確かめるのはなかなか楽しいです。(個人的には「セル」の実物が見たかったなぁ)